矯正中や矯正後に歯茎が下がることがある?
矯正治療は乱れた歯並びを改善し、見た目を良くする治療なので、その結果、歯茎が下がるようなことがあってはあまりにも残念ですよね。基本的にそのような症状が現れないよう、治療計画が組まれますが、症例によっては歯茎が下がる・歯肉の吸収が避けられないこともあります。
▼歯茎が下がるのはなぜ?
歯列矯正は、歯槽骨や歯根膜、歯肉といった歯周組織に支えられている歯を人為的に動かす治療です。そのため、歯を移動する過程では、必ず歯茎や歯槽骨の吸収が起こります。これは矯正治療において避けられない現象です。とはいえ、歯の移動が完了したら、その位置で歯茎や歯槽骨の再生も起こるため、最終的には歯茎が下がる症状も改善されます。ただ、歯を移動する位置によっては、歯茎の吸収が改善されないこともあるため注意しましょう。
▼歯並び・かみ合わせを改善することのほうが重要
矯正治療の主な目的は、歯並び・かみ合わせの異常を改善することです。その結果、歯茎が下がったとしても、当初の目的が達成されれば、得られるメリットの方が大きくなります。もちろん、すべてを完璧な状態で仕上げるのがベストといえますが、歯の大きさや形、顎の骨の状態によってはそれを達成するのが困難となる場合もあるのです。
▼まとめ
このように、矯正中や矯正後に歯茎が下がることはあり得ます。そうしたリスクが予想される場合は、あらかじめ患者さまにお伝えいたしますので、その点も踏まえた上で治療の選択を行ってください。
2021年10月14日 (木)
カテゴリー : 小児矯正 , 成人矯正